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ボールねじの規格はどうなっていますか。公式規格はありますか?

一般的なボールねじの規格としては、国際規格としてISO規格があり、各国の規格としてJIS規格(日本)、DIN規格(ドイツ)やANSI規格(アメリカ)などがあります。

ISO:International Organization for Standardization
JIS:Japanese Industrial Standards
DIN:Deutsche Industrie Normen
ANSI:American National Standards Institute

日本でのボールねじの規格は、1967年(昭和42年)に JIS B 1191:ボールねじが制定されたことに始まります。1977年(昭和52年)に JIS B 1191が一般用ボールねじに改正され、新たに JIS B1192:精密ボールねじが制定されました。その後、1987年(昭和62年)に再び改正され、以下の内容が加えられました。

(1) ねじ軸呼び外径と呼びリードとの組み合わせ及び振れ公差に関してISOと数値的整合が図られた。
(2) 精密ボールねじに、精度等級"C0"が新たに規定。
(3) ねじのリード精度のよろめきに代わり、1回転に対する変動として定義。
(4) 基準トルクや予圧動トルク、予圧の用語の意味が決められ、それらの測定法や測定条件及びトルク変動率値等を規定。
現在では、JIS B 1191とJIS B 1192を統合しJIS B 1192として一本化が図られた(1997年に改定)規格が用いられています。

JISでは、用語の定義、種類および等級、軸径とリードの組合せ、リード精度、ねじ軸とナット各部の取付部精度、基準トルク変動率の許容域などの品質に関わる精度、ねじ軸およびナットなどの材料、製造社名や製造番号表示などが規定されています。
ねじ軸の形状(端末形状を含む)、ナットの形状、循環方式、ねじ溝の形状については規定されておらずその仕様は、各製造メーカーに委ねられています。

<参考:JISについて>
JISとはJapanese Industrial Standardsの頭文字をとったもので、『日本工業規格』と呼ばれる国家標準の一つです。分類は規格番号で行われ、一般機械ならB、自動車ならD、鉄道ならE等と分類されます。ボールねじは一般機械に分類されるため、JIS B 1192が規格番号となります。
特に法令で規定されない限り、JISは任意標準として扱われ、JISに適合しない品物の使用や販売などを禁じることはありません。

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