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ボールねじアクチュエータの精度にはどのような項目があるのですか?②

ボールねじアクチュエータの性能を表す5項目

ボールねじアクチュエータでは、以下5項目を規定化し、製品の性能を表しています。

①繰繰り返し位置決め精度
②位置決め精度
③走り平行度
④バックラッシ
⑤起動トルク

ここでは④⑤について説明いたします。

④バックラッシ

バックラッシ(Backlash)を辞書で引くと
1:反発、反動、抵抗
2:すきま、遊び、ガタ
3:(釣り糸の)もつれ
と出てきますが、ボールねじアクチュエータにおけるバックラッシとは、「2:すきま、遊び、ガタ」の意味で使われています。
では、ボールねじアクチュエータのおけるバックラッシは、どのように測定方法するのでしょうか。

バックラッシの測定は以下の手順で行います。
①スライドブロックに一方向の送りをかけた後、停止させます
②送りをかけた方向と同じ方向に所定の荷重をかけてスライドブロックを押します
③荷重を抜きます
④停止時の位置と荷重を抜いた後の位置の差を測定します

この測定値がボールねじアクチュエータのバックラッシとして測定されています

ボールねじアクチュエータのバックラッシュ

バックラッシは、動作方向の反転時や外部からの負荷を受けた場合にスライドブロックの軸方向のガタとして現れますが、常に一方向からの軸方向荷重がかかる場合(垂直使いなど)や停止後に外部から荷重が加わらない場合には、その影響が小さくなります。 なおアクチュエータの精度項目①で説明した「繰り返し位置決め精度や位置決め精度」は、全て一方向から位置決めをして精度測定しますが、これはバックラッシの影響を小さくするためです。

⑤起動トルク

ボールねじアクチュエータの起動トルク

次に起動トルクについてですが、これは文字通りボールねじアクチュエータが動き出す瞬間(起動時)に必要なトルクを表しています。
測定方法は、ボールねじの端末(カップリング接続部)にトルクゲージを取り付けて測定します。

なおカタログ記載の起動トルクは、標準グリース使用時における空荷状態でのトルクを示していますので、駆動用モータはこれよりも十分に余裕を持った設定をして下さい。

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