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ボールねじアクチュエータを使用する上で、どのようなところに注意したらよいですか

ボールねじアクチュエータは、前述の『「ボールねじアクチュエータ」ってどんなものですか』で解説している通り、ガイド部とボールねじ部と軸受部が心出しされユニット化されていますので、駆動源であるモータを組み込めば動かすことができます。

しかし単に動けば良いとは言えども、精密機器であり種々の性能や精度を確保しなければなりませんので、設計時や使用時において、製品を安全に正しくお使いいただき、人身への危害や損害を未然に防ぐためにも下記の注意事項が挙げられます。

設計時の注意点

①アクチュエータを設置する場所の形状や精度に注意してください。
②許容速度、定格荷重、ストローク長さや使用温度など許容仕様範囲内で使用してください。
③強い衝撃や過大なモーメントに注意してください。
④異物の付着や混入に注意してください。
⑤非常停止時のテーブルの挙動に注意してください。
 (垂直や傾斜した場所に設置した場合、テーブルが自重落下することがあります。)
⑥水中および水分の多い環境では使用できません。
⑦兵器・武器関連などの軍需関連用途には使用できません。

使用および組付け時の注意点

①組付け時の心出しやアライメントに注意してください。
②ガイドレールやテーブルの取付面や外観カバー部品などを傷つけないように注意してください。
③アクチュエータの固定部や連結部が緩まないよう確実な締結を行ってください。
④ゴミや異物の付着や混入に注意してください。
⑤機器が適切に作動することを確認するまで、起動しないでください。
⑥テーブル移動部のストロークエンド付近やボールねじのねじ軸回転部は、指をはさむ危険や巻き込まれる危険がありますので、作動中は絶対に手や指を 触れないように注意してください。
⑦ボールねじアクチュエータは絶対に分解しないでください。

(例)アクチュエータを設置する場合に不適切な取付例

いろいろある注意点のうち、今回は『アクチュエータを設置する場所の形状や精度に注意してください。』について解説します。

ボールねじアクチュエータは、ガイドレール底面部をベースとなる土台に設置することによりその性能や精度を発揮するよう造られています。
従って、ガイドレール取付面とそれに接するベース側部材は、十分に剛性のある材料と設置面の平面度、さらに取付面全体をカバーする取付スペースが必要となります。
設置面の平面度や取付スペースが不足した取付形状(下図参照)では、ガイドレールが変形する恐れが あり、性能や精度はもちろんですが作動性も損ない、騒音や早期摩耗、さらに寿命の低下を招く恐れがあります。

Ⅰ:ガイドレール取付面の全面に取付ベースがない。

取付ベースがない

Ⅱ:ガイドレール取付面と取付ベースに空間や逃げがあり、取付面全体を支えていない

取付面に空間がある
取付面に逃げがある

Ⅲ:ガイドレールを取付ける面の平面度が悪い。

取付面の平面度が悪い

推奨する設置方法

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  • アクチュエータと取付ベースの取付面はその全面が接触するように設置してください。
  • ガイドレールを固定するボルトはすべて使用し固定してください。
  • 取付ベースの平面度につきましては当社にお問い合わせください。
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