ページ内を移動するためのリンクです

ボールねじアクチュエータの選定方法を教えてください①

選定方法に関する1回目では、選定での手順について一般的な流れを説明します。

ボールねじアクチュエータは、ボールねじの選定と同様に選定手順を一概に決めることはできません。
ここで簡単ではありますが、ボールねじの一般的な選定手順を下記に示します。

ボールねじの選定方法

【使用条件の検討】→【リード、ねじ軸径、ねじ軸全長の検討】← →【ナット形状、循環数等の検討】← →【寿命計算】→【精度の検討】→【潤滑、防塵等の検討】→【形式決定】

※『← →』の矢印のある場所は寿命計算の結果によって使用条件の再検討などが必要になります。

ボールねじアクチュエータの選定方法

ボールねじアクチュエータでは、各サイズにおいてねじ軸径とリードの組合せ、ナットの循環数、ねじ軸の長さ、ガイドレール長さ、位置決め精度等の種類が決まっていますので、使用条件を元としたサイズの仮選定を行い、それぞれの要素であるガイド部、ボールねじ部および軸受部の寿命計算を行います。
仮選定を初期の使用条件で行う部分がボールねじの選定と異なる部分となります。以下にボールねじアクチュエータの選定手順を示します。

1.使用条件の検討

●ワーク・テーブル質量

ワーク質量の他にテーブル質量も対象です。

●送り速度

最大値の他、常用値もご用意ください。

●ストローク

最大値と最小値をご用意ください。

●取付状態

水平設置、垂直設置、壁掛け設置があります。

ボールねじアクチュエータの取付状態

●稼働サイクル

1サイクルでの稼働状況をご用意ください。下図のようなモデル線図が便利です。

bsa007_02.gif

●希望寿命

過度な設定は過剰なサイズとなる場合があります。ご注意を!

●位置決め精度・他諸精度

繰り返し位置決め、絶対位置決め、走り平行度等の規格値はカタログをご覧ください。

●使用環境

使用環境の温度、ゴミ・異物の種類や量、クリーンルーム内での使用など

2.形式の仮選定

●限界ストローク

スライドブロックの種類や数によって限界ストロークが変わります。ご注意を!

●許容速度

選択するリードやガイドレール長さによって許容速度が変わります。ご注意を!

●位置決め精度・他諸精度

位置決めの精密さを表します。(高精度か、簡易的な位置決めか、等)

3.各要素の寿命計算

●ガイド部の寿命計算

ガイド部では、ラジアル荷重の他モーメント負荷の考慮も必要です。

●ボールねじ部の寿命計算

ボールねじ部では、アキシアル(軸方向)荷重のみ受けられます。

●軸受部の寿命計

軸受部では、アキシアル(軸方向)荷重のみ受けられます。

4.潤滑・防塵・その他

●使用グリース

ご使用環境に適したグリースを選択ください。クリーン環境用もご用意しております。

●カバー類の有無

上面カバー付きやフルカバータイプもご用意しております。

●モーター取付部形状

ご使用されるモータによってモータ取付部形状が異なります。各種モータに対応しております。

●表面処理の有無

クリーンルームなど防錆油の使用できない環境で有効です。

●センサ種類の検討

フォトマイクロセンサや近接センサ等をご用意しております。詳細はカタログをご覧下さい。

●位置決め用ピン穴

機械装置の分解・組付時(再組付を含む)に便利です。

5.形式の決定

●形式の確認

本体形式、オプション形式に記入漏れが無いか確認してください。

ーーーーーー

※手順の2項と3項では、その選定結果によって1項の仕様条件の変更等が必要となる場合があります。

ページ上部へ

ページの終わりです