ページ内を移動するためのリンクです

ボールねじに必要な周辺要素を教えてください①

ボールねじは回転運動を直線運動に変換する機械要素ですので、それ単体で使用することはできません。
一般的な軸系の機械要素と同様に、ボールねじも軸を回転させて仕事をしますから、回転する軸を受ける機械要素=軸受(ベアリング)が必要となります。

 軸受は英語でベアリングと呼び、国内ではどちらの呼び方も一般的に使用されています。
一般的なボールねじに使用する軸受は玉軸受(ボール軸受、ボールベアリング)と呼ばれ、転がり軸受の一種です。転がり軸受のほかにはすべり軸受や磁気軸受、流体軸受などがあります。
どの軸受も主な役割は軸からの荷重を受け止めたり、回転する軸を支持することにあります。

 ではボールねじに使用する場合、軸受が受ける荷重について考えて見ましょう。
下図のようにボールねじを使用する場合、径方向(ラジアル方向)の荷重はガイドレールが支えます。
テーブル上の重量物を移動させる場合は、ボールねじを回転させ、軸方向(アキシアル方向)に推力を発生させます。
このとき発生させた推力を何かで受け止めなければテーブルを移動させることはできません。

bs007_01.jpg

ボールねじと組み合わせる軸受の主な役割の一つは、ボールねじに働く軸方向の荷重(推力、あるいは反力)を受け止めるためです。

少し詳しく説明すると、一般的なボールねじに使用する軸受は『組合せアンギュラ玉軸受』を採用していて、特徴として

 ・軸方向および径方向の荷重が受けられる
 ・予圧を与えて軸受内のバックラッシをゼロにできる、

という点があります。


この、「バックラッシをゼロにできる」という特徴は、精密な位置決めを仕事とするボールねじにとって非常に重要になります。

 このように、ボールねじを使用するために不可欠な機械要素は他にもありますが、軸受はとりわけ重要な存在といえるでしょう。
ボールねじと玉軸受、その原理はどちらも同じ『2つの溝の間をボールが転がる』ですので、非常に近しい存在とも言えますね。

ページ上部へ

ページの終わりです