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ボールねじの材質と熱処理について知りたい

ボールねじは、ねじ軸、ナット、鋼球と鋼球を循環させる部品で構成される機械要素です。各構成部品は、一般的に金属材料で製作されており、各々の部分に適した材質が適用されています。
ねじ軸やナットのねじ溝面の硬さはボールねじの特性上、寿命に大きな影響を及ぼします。また各部の強度は伝達要素としての要求を満足しなければいけません。
ボールねじのねじ軸、ナット、鋼球の材質と熱処理は、下表のようになっています。

ボールねじの軸、ナット、鋼球の材質と熱処理

鋼球を循環させる部品は、循環方式によって異なりますがステンレス鋼や機械構造用炭素鋼が主に使用されています。
ボールねじは、次の理由によりねじ軸・ナットともにねじ溝面を表面焼入れしています。

(1)ねじ軸およびナットのねじ溝面の硬さは、寿命に大きな影響を及ぼすので、その表面を硬化させる。
(2)芯部まで硬化させると、強靭性を失い全体がガチガチになりポキッと折れやすくなるため、芯部はやわらかくしておく。
その他、真空中、クリーンルーム内、耐薬品などの特殊環境用の場合は、ねじ軸、ナットおよび鋼球にステンレス鋼(SUS440C)を使用します。もちろん熱処理をおこない、その硬さをねじ軸とナットのねじ溝部は56~59HRCとし、鋼球は59HRC以上にします。

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